活動報告(令和2年度7月31日) 生命操作 霜田先生

今回の講義では仏教の生命感や遺伝子操作による
人への影響について理解を深めた。

生命を使う研究において色々な生命感を考えることはとても重要であると教わった。仏教ではすべての命が支え合いながら生きていて個々の繋がりを感じ事が重要であり、今私達が持っている命も決して一人の命ではなく色々な人の支えがあってこその命であるということを改めて感じた。
また、他の思想では違った命や動物との繋がりがあるため正しい生命感というのは無いのかなと思った。例えば、キリスト教旧約聖書では動物は人のために作られたと、読み取れることが書かれており仏教での支え合いと大きく異なっている。
遺伝子操作では、マラソンマウスの開発や攻撃性を抑えるホルモンの開発などが進められている事を知った。マラソンマウスの研究では脂肪燃焼に効果的な遅筋が発達したおかげでどんなに食べても太らない体を作ることに成功したため、ダイエットや、糖尿病、肥満などの治療に役立てれる事が可能であるという事を知った。攻撃性を抑えるホルモンでは家庭内暴力や子供の虐待などを防ぐ研究が行われていることを知った。しかし、ホルモンを人に投与することによる人格を変えてしまうことに対して色々な見方があるのではないかという意見もあった。
iPS細胞を用いて豚の中に人の臓器を作らせてそれを人に、移植するという異種移植と呼ばれる研究が進められている。
とても素晴らしい研究でこれが実用できるようになればドナーを待ち続けている人の希望になるのだが、元々豚の中にある臓器を人に移植するので豚人間ができてしまうのでは?という意見があるらしく人の役に立つことでも社会的に受け入れられるかどうかというのは難しい所かなと思った。
遺伝子の、働きを変える技術であるゲノム編集についても学習した。
ゲノム編集は2週間ぐらい勉強したら高校生でもできるほど簡単らしくこの技術を用いることで食料問題や医療面による期待が大きいということを学んだ。実際同じ餌の量でも大きく育つ鯛や牛が作られていたり、アメリカではゲノム食品の大豆が流通しているらしく我々の食卓に並ぶ日も近いのかな?と感じた。
医療面では、遺伝病の治療のためなら受精卵を改変することが認められる。
病気の治療のためでも人の遺伝子を弄るのはどうなのかと思った、オフターゲットによる危険性もあるし遺伝病の治療に限定しても人の遺伝子をいじることはデザイナーベビーにつながってしまうのではないかということを感じた。

生命操作を行うことで人に、有利な生物を簡単に、生み出せる時代が来るかもしれないと考えた、人にとって有益なことは人から見たらいいことかもしれないが遺伝子を弄くられる側からしたらいい迷惑なのかなと考えたそもそも色々な生命にある無駄のない遺伝子を人が自分たちに都合のいいように改変することは本当に正しいのかということを考えなければ私達の周りにある食品や動物が気づいたら人工のものになってしまうのかなということを考えさせられる講義だった。