ハンセン病を生きて―きみたちに伝えたいこと―を読んで (7)

この本を読んで思ったこと、まずは隔離する必要がないのにも関わらず隔離したことはとても許されることではないと思った。さらに、菅直人氏が謝罪した内容の中の
法律の見直しが遅れたことには触れるが法律の目的そのものが間違っていたとは認めていないこと等の四点の問題点をあいまいにしたような謝罪は良くないと思った。さらに、アイスターホテル宿泊拒否事件などについて読んだときにも、消して良くないことだと思った。そしてその上で偏見や差別は良くないということは僕にはわかるが、何故良くないのか、誰が決めたことなのか等は全く持ってわからなかった。
この本も、差別や偏見は良くないということを常識として読者に押し付けるような感覚がしてとても違和感があった。傷つく人々がいるからダメだということは分かるのだが、それでも違和感を感じた。
そして、ハンセン病とは無関係な話だが附属天王寺中学に入学した後の「さすが、みなさんは附中生だから…」と言った内容を思い出した。それまでは皆それぞれの小学校にいた生徒が受験をくぐり抜け入学しただけなのに「附中生だから」と言った内容に違和感を感じ、洗脳されているような感覚に陥った。
今僕にはこの本の内容を読んで、差別や偏見をしてきた日本の歴史、実態を学ぶことができた、しかし、なぜ駄目なのか、といったことは分かってる気でいたが、ただ押し付けられているような気がしてすんなり頭に入ってはこなかった。一体なぜ差別や偏見は駄目なのだろうか。
今後研究や討論、授業を通じて様々なことを学び共有し感じていく中で、自分自身で「なぜ差別や偏見は許されない」という常識のようなものを、きちんと理解し、他の人々に伝えられるように励みたいと思った。