5月31日の授業報告 ぎんがめたりか(3B11)

5月31日の授業の内容報告です。授業内容は・・・
   ・次週に向けての再生医療に関するプリントの配布
   ・少人数に分かれての生命操作に関するグループ討論
                             です。
各班のグループ討論の内容については別の記事で報告されているのでここでは討論のテーマについてと個人的な感想を書かせてもらいます。

●討論のテーマ●
 テキストに載っているテーマです。
着床前診断と胚選別
 着床前診断はすでに実用化されている技術で、着床前診断により特定の目的を持って胚を選ぶことを胚選別といいます。これには「胚は生物か。」「正常であるとは何なのか。」「親の希望はどこまで認められるのか。」といった問題があります。

・ドナー・ベビー
 「ある子供の病気を治すためにもう一人子供を産む。」といった、何らかの「手段」である子供のことです。ドナー・ベビーを産む際にも着床前診断が行われ、胚が選別されます。「生殖の権利とは何なのか。」といった問題があります。

・デザイナー・ベビー
 特定の遺伝子型と身体機能・能力を実現する胚を、胚への操作により作り出し、希望にかなう子供をつくることです。「出産のビジネス化」「形質の偏り」といった問題があります。

・人工子宮
 人工的に作られた子宮です。この技術はまだ発展途上ですが将来実用化されると思われます。「女性にとって選択範囲が増えて自由になるといえるか。」など、これについては我々にとってまだ想像しづらい部分もあって特に難しい問題があります。

○個人的な意見
 この種の問題はいくら考えても「これだ。」という答えにたどり着くことが難しいのが特徴です。加えて「もし~だったら。」という実際に起こっていないことについて考える、人間という想像力豊かな動物だからこそ考えられることだと思います。重要なのは、考え続けることです。そうすれば実際に生命操作に関する問題に直面した時もいろいろな考察が行えるのではないでしょうか。「人工子宮」など、現在からは想像もできないような技術であるにもかかわらず今後数十年の間に世の中に現れてきそうな技術については特に慎重な議論がなされるべきではないでしょうか。