ホスピス見学part.2

平成221126() ホスピス (A27、A41、D29)淀川キリスト教病院を訪問させていただきました。A4は体調不良のため欠席。
 
この病院の7階にある緩和ケア病棟(ホスピス)は院内病棟型となっており、1118()に訪問させていただいた高槻赤十字病院の独立型ホスピスとは異なったイメージをうけました。
 
**2つのホスピスにおいて**
 
【主な違い】
 
*高槻(独立型)⇒独立した建物に作られ、闘病をした場所から離れているため、患者には少し不安が残る。しかし、広い土地、部屋と繋がっているバルコニーからペットと会えるなど、いろいろと融通が利き、利用者は増えている。
 
*淀川(院内病棟型)⇒上記でも紹介した通り、エレベーターで誰でも入ることが出来ることなどから患者は全く別の場所へ行くという感覚ではないそうだ。大阪市内という利便性や、日本で初めて緩和ケアを提供した病院として20年以上の歴史がある。
 
しかし、上記の事よりもホスピスを選びにおいて重要な点がある。
 
【重要な違い】
 
それぞれのホスピスにおいて緩和ケアの場としての基本理念の相違はない。
しかし、患者自身のQOL向上のため、ホスピス側はそれぞれのポリシーを持つことが分かった。
 
*高槻(独立型)⇒コンセプトは生活の場。患者の状態の良し悪しによってホスピス側から何らかの措置がなされることはない。平均入院期間は1か月~2か月、最期の時までここに残る患者が多い。
 
*淀川(院内病棟型)⇒コンセプトは治療の場。在宅医療という分野に重点を置かれ、例えば患者の容態が安定すると、退院等の話が医師、看護師から患者、患者のご家族へ行われる。これにより、入院期間は平均2~3週間となっている。
 
どちらが自分自身に合っているかで患者、またはご家族は決める権利をもつ。
**2件のホスピスを通して**
 
まず、ホスピスに勤務する医師、看護師の立場になって考えた。
生死で分けるとすればここは死と向き合う場所である。
そして、ここでは緩和ケアが主流であるため、看護師ひとりひとりが一人の患者のQOL向上を考える。
 
ではいったいQOLとは何なのか。
 
私たちは死と向き合う場としてホスピスに目を向けた。
訪問させていただいた高槻赤十字病院では生活の場として、患者に対してのあらゆる気配りを目にし、緩和ケアというものをさらに認識した。淀川キリスト病院では医師、看護師の話を聞き、また対談形式でそれぞれが深く考えた。
 
「患者ひとりひとりの人生の選択肢が広がるために・・。」
 
そう、これが私たちの追い求めてきた「QOLとはなんだろうか?」という問いの答えであった。
詳しくは最終発表で話そうと思う。
 
そして、医師の池永先生はおっしゃった。
 
「いい死、悪い死ってなんだと思う?」
 
私たちが考えなければならないことはたくさんある。
1218日の発表までに考えを深めたいと思う。
 
最後になりましたが訪問させていただいた、高槻赤十字病院ならびに淀川キリスト病院の医師、看護師の皆様、本当にありがとうございました。