第3回 『「生命操作」について』

今回は「生命操作」をテーマにグループ討論を行いました。

着床前遺伝子診断と胚選別、ドナー・ベビー、人工子宮など「生命操作」に関するトピックをいくつか取り扱った資料を読み、その中から特に気になった「デザイナー・ベイビー」と「クローン・ベイビー」について話し合いました。





【デザイナー・ベイビー】
お金を持っているかいないかで選ぶ権利が左右されてしまうので、国内での格差はもちろん、国際的な格差が広がってゆきそうだ。
一度始まったら普通のことになるのは時間の問題のように思える。美容整形くらいの感覚になってゆくのでは?
(特に、日本は宗教観念がバラバラなので、一度広まったら流されて利用する人が多そうだ、という意見があった)
わざわざ手を加えて”操作”をするというのは、子ども・命を”商品化”しているようで良くないという意見もあった反面、もし一般化が進んでいて、リーズナブルになっていたら「やらない」と断言はできないかも、という意見もあった。
気になって調べてみたところ、病気のリスクや目の色、筋肉のタイプなどを判定する事業はすでに存在しており、1万円ほどでサービスを受けることができるそうだ。利用者は日本人を含め40万人を超えており、自分たちが知らなかっただけで案外身近なものとなりつつあることがわかった。もしかしたら身の回りにも、そういったサービスを介して生まれてきた人がいるのかもしれない……!? と考えると不思議な感じがした。


【クローン・ベイビー】
みんなの印象は見事に一致。「こわい、気持ち悪い、ヤバい、狂気を感じる」
特に拒絶反応(!)が多かったのは、自分の分身として作る、「優秀者」を複製する、「有名人」を復活させる、といった利用方法。他に方法がない場合の不妊治療として、なら理解できなくはないが……といった感じ。
「なぜわざわざクローンなのか?」ということを中心に話が盛り上がった。
誰かと全く同じ人間をつくり出す、ということへの抵抗が全員に共通して存在していた。





いつかデザイナー・ベイビーがありふれた存在になって「デザイナー・ベイビーじゃないなんて可哀想」みたいな時代がきてしまうのでしょうか……。
選んだテーマの関係もあってか、わりと意見が一致するところが多かったので、わりと意見がわかれそうな「人工子宮」の話なんかもしてみたかったなぁと思います。
それにしても、今回はあっという間に時間が過ぎてしまいました。もっとしゃべればよかった!

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