ラットの解剖 感想

 今日は二ヶ月間育ててきたラットを解剖しました。初めに、解剖生理学の先生に講義と解剖の演示をしていただきました。初めてラットの中をみて、消化管などがきれいに詰まっているのをみて、芸術的で、こんなに美しいものなのだと感動しました。
 実際に自分で解剖する事になり、瓶に入れて麻酔をかけるとどんどんラットが動かなくなりました。今から一つの命を扱うのだと、この命を有意義に使わなければならないと、動かなくなるまで目が離せませんでした。私は噛まれるのが怖かったのもあって、普段から触ることが出来ませんでした。しかし取り出すときに触るととても柔らかく驚きました。ただラットは冷たく、生きているときにもっと触っていたかったと後悔しました。
 その後お腹をハサミで切ると思ったよりもすぐに切れ、消化器官が少しの間も残さずきれいにはまっていて生物の体は凄いと感じました。また、私は切った瞬間に血が出てくるのではないかと構えていたので、ラットの中の血管を切らないと血が出て来ないことに驚きました。只、私の担当したラットは雌でしたが子宮に胎児がいる様子がなく交尾が失敗したのだと残念でした。
 次に消化器官を一つ一つ切り取っていきました。脂肪がついていたり、血管を切ってしまったりと思ったようには取り出せませんでした。
また、ラットの目はどうして赤いのだろうと常々思っていたのですが、ラットが亡くなると目か透明になり、赤いのは血だったことがわかりました。
 その後、首を切って脳を取り出しました。頭蓋骨を骨切りバサミで切ったのですがとても硬くて、脳がとても守られているところなのだと実感しました。
 最後に身体に出したものを全部戻して、ありがとうと気持ちをこめて終えました。
 解剖することを二ヶ月前に飼い始めてから今日まで実感することは出来ませんでしたが、ラットが亡くなるのをみて生命力の強さや命の儚さを感じました。このような経験を高校生の内に出来ることはなかなかないので、とても貴重な時間を頂き、感謝しています。
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