長島愛生園 見学感想 1年生

 私はこの岡山愛生園での研修を通して、人間の持つ力というものを、良い意味でも悪い意味でも知りました。
 良い意味での人の力は、団結して何かを成し遂げることができることです。橋を架けた話についても、愛生園で療養していた人々が一致団結した結果だといえます。私達人間の持つ力とは非常に大きな影響力があることが分かります。
 悪い意味での人の力は、「伝わる」ということです。誰かの話はそれを聞いた人からまた別の人へ。伝わるスピードはとても速いです。仮に、それが間違っていたり、嘘であったとしても。そのせいで、不幸になったり苦しんだりする人はたくさんいると思います。
 人は何もかもを伝える。もちろん、人が不幸になることも。でも、人は支え合える。だから、人は助け合う。支え合う。そして、最後の一つの悪いことだって消してしまえる。私はこの研修を通してそう思いました。

 中学生の頃ドリアン助川『あん』という小説を読んだ。恐ろしい病という印象しか抱いていなかった私にとりこの本はハンセン病を学ぶ最初の扉となった。
実際にハンセン病に関する資料や施設を見、元患者の方の話を聞くと、私には何をすべきかが全くわからなくなった。出会う人、出会う人の価値観が異なっていたからだ。ただ長島愛生園研修を通じて学んだことがある。正しい知識を持つこと、だ。多くの人が正しい知識を持つことが望まれているように感じた。

 私は、ハンセン病について講習会に行くまでよく知らず、誤解していたことがある。ハンセン病は昔、らい病と呼ばれていて、病気を患った人は周囲から離され、差別されていたそうだ。例えば、学校の先生に提出するものがあっても先生はそれを毎回消毒して回収するのだ。またいつも白衣のようなものや、長靴を履いて授業をしていたそうだ。もし私がそんな事をされたら嫌だし、腹が立つだろう。昔の人もそうだったと私は思う。どうして自分がこんな事をされなきゃいけないのかと思ったに違いない。今でも、ハンセン病のことをきちんと理解していない人が多数いると分かった。昔は病気について誤解を得やすく、色々な人が傷ついたと思う。社会復帰をするには歳をとりすぎてしまったため、本来ならば就職し家庭を気づいて子供達と一緒に過ごしていたのだと思うと、残念でならないが今ハンセン病が治り施設にいる方々は、病気を治し頑張った方々だ。しかし、未だに差別らしきものは続いている。