活動報告 A32

クローンベイビーにドナーベイビー。私たちにはまるで遠い話のように思える。確かに、科学技術がまだ未発達であった昔は、ファンタジーの世界の話だった。しかし今、それが真剣に議論されるほど現実的な問題となっている。
私たちは2時間、そういった倫理的な問題について話し合った。しかし全く答えは出なかったし、私の中でも結局意見はまとまっていない。やっぱり当事者でないと分からない気持ちというのもあると思う。いくら真剣に、親身に考えても、当事者と私たちでは大きく異なる点がひとつある。それは責任だ。
例えば今、そういった問題に直面している友人がいたとしよう。そんな彼女にアドバイスするという状況を考えてみる。するとそこには大きな責任が生まれる。自分の意見で彼女の行動が変わるかもしれないからだ。その場合私はどのような言葉をかけられるだろう。その責任の重さに、何も言えないかもしれない。
確かに、こういった倫理的な問題は、答えのない問いなのかもしれない。だけど関心を持って、考えることが大切なのだと私は思う。正しい倫理観なんて、それこそ大間違いだ。相手を否定せずに話し合う、この授業の素晴らしさを知った。