6月22日 授業内容 みねすとろーね

*今日の授業内容*
今日は、不妊治療を専門に行っていらっしゃる産婦人科医の藤田先生にお越しいただき、「生殖補助医療技術(Asisted Reproductive Technology:ART)」に関するお話をしていただきました。
↓↓その内容の要約は以下のとおりです。↓↓
・女性の卵巣では15日ほどかけて卵胞が発達していき、排卵時期が近づくと卵管が卵巣を包み込み(卵子のピックアップ)、卵子が卵管へと排卵される。排卵後の卵胞は黄体となる。排卵された卵子は卵管膨大部と呼ばれるところで受精し、分裂しながら子宮へと向かい、着床する。
・このような女性の性周期には、脳下垂体から放出される卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモン、卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)といったホルモンが関与している。
不妊治療には3つのステップがある。
.織ぅ潺鵐伊 塚饒磴鬟┘魁爾粘兒,靴討およその排卵時期を予測し、そのときに性生活を持ってもらう。
⊃郵授精…,杷タ韻靴覆た佑篝沙卩仕戮少ない人が対象。パーコール法と呼ばれる方法で濃縮した精液を直接子宮内に入れる。
ART…,筬△行えない要因(卵管の閉塞・癒着、抗精子抗体、子宮内膜症、受精の異常、精子濃度が低い、精子の運動性が低いなど)がある場合や、不妊の原因が不明な場合に行われる。⇒体外受精・顕微授精
・ARTの方法
’嗟駘業剤を投与する。∈陵颪垢襦複隠宛弔阿蕕ぁ法M饂劼寮熟度をチェックする。ぢ粒絢?此Ω家倞?困鮃圓Αゼ?困魍稜Г垢襦胚を培養する。ф?魄椰△垢襦
・(従来の)体外受精…受精率60~70%
運動精子を成熟見込み卵子にふりかけ、自然に近い状態で受精させる。
・顕微授精…受精率70~80%
細いガラスピペット精子卵子に注入する。精子濃度が低いなど精子に問題がある場合に行う。
・受精して2~3日目の胚(4細胞・8細胞期)を移植する方法と、5~6日目の胚(胚盤胞期)を移植する方法がある。後者の方が妊娠率が高いといわれているが、体外という劣悪な環境では胚盤胞期までに受精卵が死んでしまうことが多いので、両方を移植する2STEP移植という方法もある。
排卵誘発により過剰に卵巣を刺激してしまうことにより、卵胞が過剰に発育し、黄体期に卵巣腫大、腹水・胸水の貯蔵、血栓症や肝・腎機能障害を引き起こすことがある。⇒卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
・移植する胚の数が多くなっても妊娠率はあまり変わらないが、多胎率が高くなる。
・双胎の場合、遺伝子の異なる2胎児が1つの胎盤を共有する、胎盤共有型2卵性双胎とよばれる例が報告されている。牛などでは生殖器の発育不全などが報告されているが、ヒトについてはまだよく分かっていない。
*授業の感想*
今回の話を聞いて、子供を産むいうことがどれだけ大変なことなのかよく分かりました。私は将来結婚して子供を産みたいと思っています。でも、もし私や私のパートナーに何か事情があってうまく妊娠できなかったら…そう思うと、今日のお話は非常に興味深いものでした。今日の不妊治療はすごく発達してきていて、患者さんの症例に合わせて様々な選択ができることを知りました。しかし、このような治療を行ったとして、果たして幸せになれるのか、と私は思いました。もし何度も体外受精を行って何とか妊娠できたとしても、それまでに捨てられてきた受精卵…これは受精卵を生命とみなすかどうかちう問題もはらんでくると思いますが、それらの受精卵のことを思うと、そこまでして子供を作ってよいものなのかなぁと思いました。でも、実際子供ができない要因があったら、そんな受精卵のことなんか考えないかもしれませんが…。