第十回

2014年7月18日(金)

 今日は講師の川合先生にお越しいただき以前から飼育していたラットの解剖をしました。
5月30日からメス4匹オス4匹を1匹ずつ別のケージで飼育し始めて、6月26日にオスメスを1匹ずつ1つのケージに移して飼育して来ました。
オスメス一緒に飼い始めてから、1週間程たつとメスは肉眼でも分かるぐらいお腹が大きくなってきて妊娠しているのが分かりました。ただ、1組は途中で相性が合わなかったようでケンカをしてしまったので途中で別々のケージに離して飼ってきました。
 また、今週の月曜日、7月14日にいつものようにお昼にお世話に行くとオスが1匹口から血を吐いて亡くなっていました。水分やえさも十分にあったので原因が分からないままでした。ですが今日、川合先生に原因を尋ね、オスとメスを同じケージで飼っている時に交配しようとしたオスをメスが拒絶して首を噛んでしまう事により亡くなってしまったと分かりました。


 授業は、まず初めに川合先生からラットの特徴や解剖に関する講義を聞き、実際にオスを1匹解剖して頂きました。そのあと、私たちも同じ手順で各自、解剖をしました。
解剖の手順は、まず、ジエチルエートルを染み込ましたガーゼとともにラットをビンの中に入れました。ラットは、初めの方は苦しそうに激しく動き回っていてその後意識が朦朧としていき、呼吸が荒くなりやがて力が抜けて行きました。

 その後、ラットをバットに出し腹部にハサミをいれて皮と内膜をはいでいくと、内臓が見えてくるので、心臓・肺・腎臓・腸や胎児・生殖器などを切り出して観察しました。

 麻酔をかけ終わってから、ハサミを入れるまで私は色々考えてしまい、麻酔をかけてから時間が経ってしまったので、心臓の鼓動は止まっていましたが、先生が初めに解剖をやって見せて下さったときはまだ心臓はどくんどくんと打っているのを見ることができました。
 ピンク色をした肺やきれいな肝臓も観察すつrことが出来ました。腸管膜を切除して、腸を1本に伸ばしてみると想像以上に長い腸になり感動でした。
腸管膜とはそれらの長い腸が絡まないようにネットのような(まさにネットそのもの)作りをして腸をつなげているもので、それを扇状に広げたときに生命の体は賢いと感じました。


 正直、ハサミを進めていくときや、解剖がすすんで内臓を取り出し観察しているときは神経を集中させていたのでつらい気持ちはほとんどありませんでした。でも、最初の麻酔をかける時に苦しんで上から押えているビンのふたを押し返してくるとき、
 また、解剖中、ふっと一息ついたときに、今までそんなに感じなかった血なまぐさい臭いを感じたり、自分の周りでも解剖が進んでいて「ここすごい」といった声が聞こえてきたときに、つらいという感情ではないけれど、何というか、深呼吸したくなりました。

 最初は頭を解剖して脳を観察するかどうか迷いもしましたが、結局することにしました。頭を開けるときは、頭部を完全に切り離しました。骨を切断する専用のハサミで頸椎を切断するとき・かたい頭蓋骨を割る時に骨が切られる鈍い音と鈍い感触が伝わってきて、直視しがたくごめんなさいという気持ちになりました。麻酔をしている時や皮をはいで内臓を取り出すときとは違った気持ちでした。
 頭蓋骨を開くときは抵抗がありましたが、脳を取り出してみると講義でおっしゃっていたように嗅覚をつかさどる部分が発達していたり、小脳を実際に観察することができて良かったです。

 最後は、内臓を元のようにお腹の中に戻し紙でくるんでビニル袋にいれ、最後の片づけが済んだあとにみんなで黙とうをしました。

解剖をする前に、絶対に雑にしないで丁寧にしようと決めていました。そして実際とても丁寧に出来たと思うしそのことによって、ラットの体のつくりがよく理解出来ました。だから、ラットの命を無意味にしたとは思はないけれど、胎児を含めると20以上の命を犠牲にして学んだということを覚えておかないといけないなと感じました。
 内臓を戻すときも、こんなに沢山の臓器がこの小さな体に入っていたと思うと驚きで、生命の体は、自然に誕生してくるものだけどそれは想像以上に高度で無駄がないものだなと感じました。

話がまっていなくてごめんさい。
最後に、私はメスを解剖しましたが、最初の方にオスと分けて飼育してきたメスだったので妊娠はしていませんでした。妊娠していたメスから胎児が出てきたときなどの気持ちなど聞かせてほしいです。
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