第2回 遺伝・進化をどう考えるか ~進化編~

2015年度の生命論が始動しました。これから1年間よろしくお願いします。

今回は、『遺伝・進化をどう考えるか』ということで先生に「進化」についての授業をしていただきました。以下、主な話題ごとに印象的だったことについて書いていきます。


・進化とは
「進化とは」という話題から、進化についてそれぞれのイメージ・解釈が出てきて面白かった。
「進化」や「共生」など、生物学から生まれた用語の本来の意味は、私たちが普段何気なく使っている意味とは異なっていることがあるとわかった。

ラマルクの用不用説とダーウインの進化論について学んだ。

・鎌状赤血球から考える~遺伝子の良し悪しは決められるのか~
鎌状赤血球を作り出す遺伝子は、強い貧血をもたらす半面マラリアへの耐性をもたらす。
この例から、遺伝病の原因となる遺伝子を一概に「悪い」と決めてしまうことができないということがわかった。

・“人間”が”必要”な遺伝子を選択することについて
今の社会では、その遺伝子が良いか悪いか、要るか要らないかを「人間」が選択することができる。
しかし、人間の選択には選択する人の価値観が必ず反映されてしまう。
今日の授業を通して、そうした選択をしていく上で様々な価値観に照らし合わせて問題を見てみることが必要とされているのでは、ということが実感できた。

~全体の感想~
後半の話題が特に興味深く、もし自分が厚生労働大臣だったら、ある重い遺伝病を撲滅するためにその患者に断種を義務付けるか、その人たちに子どもができたら出生前診断を強制するかといった議論では、みんなの考え方や価値観が垣間見えた。
そして「遺伝病=悪い」など、1つの価値観だけを頼りに遺伝子を選択することは、危険だと思った。また、人間も生物の一種に過ぎないのに生命を操作することは、なんだか畏れ多いことのようにも感じた。
しかし、遺伝子操作の便利さを知ってしまった今の世界は、もう遺伝子操作ができなかった世界には戻れないと思う。北海道の牛にしても競走馬にしても、今の社会では遺伝子操作がないと産業として不都合が生じてしまう段階にあると思うからだ。
だからこそ、様々な価値観から「遺伝子を選択すること」を考えることがより一層必要とされているのだと思った。


もっと他にも話題があったのですが、とても全ては書ききれないので、メインテーマ?である「人間が遺伝子を選択すること」に焦点をあてて書きました。
みんな自分の意見や考えていることを積極的に述べていたので、これからの講義・議論も楽しみです。

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