長島愛生園 見学感想 (K)

 僕は今回、愛生園を訪れるまで、ハンセン病は不治の病だと思っていた。ハンセン病について知る機会が全然なくて、ハンセン病について何も知らなかった。よく「無知が恐怖を産む」と言われるが、僕もその1人だった。
 その昔、ハンセン病は天刑病、仏罰と呼ばれていた。日本では1907年に「癩予防ニ関スル件」ができ、そこから1996年の「らい予防法」廃止まで、ハンセン病患者は療養所に入れられた。
 ハンセン病の症状は皮膚にでるため、大変差別を受けやすかった。さらに免疫力の低い幼児に感染することが多かったため、遺伝病といわれ、ハンセン病の患者を出した家族は、一族で差別された。
 ハンセン病の元患者さんに今まで一番悲しかったことは何か聞くと、兄や親が亡くなったのを知らされなかったことだとおっしゃった。家族のことさえ教えてもらえないほど、世間と切り離されてしまっている。
 誤解をもとに今も差別されることのあるハンセン病。私たちも物事を知る努力が必要だと思う。