活動報告 虐待班(令和3年度 9月2日)
今日は、グループ活動の一回目でした。
先週の授業の際に決めたグループでそれぞれ分かれて、今後の方針を話し合いました。私たちの班は、ざっくりと「虐待」をテーマにしていました。
私は、下調べとして教育虐待と教育熱心の違いを調べました。教育熱心が行き過ぎてしまうと、教育虐待になり得ます。どこまでが熱心でどこからが虐待なのでしょうか。確かに、幼少期からの熱心な教育はその子の将来の選択肢の幅を広げられることに繋がります。しかし、それが子どものストレスになってしまうと、その後の人生のトラウマになるかもしれません。
そして、今日の活動で、研究の目標として児童虐待や教育虐待の解決策を考案することにしました。そこからどのような方法でアプローチをかけ、研究を進めていくのかや今後の計画について話し合いを行いました。
具体的には、まずはグループ内で虐待としつけの定義を一致させた後、虐待の事例を調査することで原因を分析することにしました。そして、児童相談所などの機関へのインタビューを通して、内容を深めようと考えました。
今後も頑張っていきたいです!!A27
活動報告(令和3年度8月26日)
2学期最初の生命論の授業は、「研究テーマの決定」でした。
例年、生命論では、生命倫理に関する内容で、数人単位の班に分かれて研究を行います。今回の授業では、その研究のテーマを各自で考え、提案しあい、それらを踏まえて、実際に研究するテーマを決める、という活動をしました。
活動の中で、さまざまなテーマが飛び出しました。近年社会問題となっている「日本における自殺問題について」、たびたび議論の的となる「死刑制度について」、そして今の社会情勢の影響でしょうか、「コロナ禍」にまつわる研究テーマも挙がりました。
それらのテーマの中から、今回実際に研究を進めていくテーマとして決定したのが、「障がい者と社会とのつながりのありかた」と「虐待について」です。今後は、生命論受講者全体を2班に分け、このどちらか、希望する方に割り振って研究活動を進めていくことになります。
例年、12月ごろに研究成果の発表を行っており、本年度も同時期に発表を行う予定です。よろしくお願いします。
(B07)
活動報告7月17日(土)
ラットに胆嚢はないらしい。
今日は、約1ヶ月間世話をしたラットの解剖日だった。外部講師の方にご教授頂き1人ずつ自分の担当ラットを解剖したのだが、これは思ったより重労働だった。特に頭部の解剖には骨を切り開く必要があり、これがなかなかに難しい。骨用のハサミで切ろうとするも、大脳を傷つけるのではないかと気が気ではなかった。外科医を心底尊敬する。ちなみに、私は血管をいつ傷つけたかわからなかった。
育てたラットを解剖するというのは、生命倫理を考える1つのきっかけになる。一般的に、さして考えずとも不自由なく、むしろ考えない方が自由に生きていける問いを、しかしわざわざ思考してみるところに真の教養というものは身につくのではないかと思う。
B 1
活動報告(令和3年度6月24日)
生命論第6回の授業は、京都女子大学の霜田求先生に来て頂き、「生命操作について」の講義を受けた。キメラハイブリッドにより緑色に光る猫、遺伝子改造、異種移植、ゲノム編集を中心にお話を聞いた。
①遺伝子操作で緑色に光る猫は、緑色蛍光タンパク質を挿入することによって光る。この技術は、がん細胞を光らせることができるため、特定の病気に関わる細胞を発見できる。しかし、今の技術で人体に応用するのは厳しい。人体に、この蛍光タンパク質を挿入すると、何が起こるかわからないからである。
②遺伝子操作によって、長時間走り続けることができ、食べても太らないというマラソンマウスを作ることに成功した。これは、糖尿病や肥満の治療にも役立つかもしれない。一方で、遺伝子ドーピングに悪用されることも考えられる。
③出産に関わるホルモンのオキシトンの働きを抑制すると、マウスの行動に様々な異常が起き、オスは攻撃性が高まることが分かった。これにより、虐待をする親にオキシトンを投入すると、虐待の防止につながるかもしれない。
④異種移植では、異種間での新たな病原体は感染する危険や、動物保護の声も大きいため、細胞のみを注入して神経を再生させる方法や、動物の細胞を用いた人口臓器の研究が試みられている。そして、豚の胎児にiPS細胞を移植し、この胎児に人間の膵臓を作らせる計画を立てている。しかし、この実験でパーキンソン病やアルツハイマー病などの脳の神経系の病気の患者にこの実験を用いると、その患者の人格を変容させることにつながりかねないことが危惧されている。
⑤ゲノム編集は、現時点では安全面や倫理面から、その受精卵で子どもを誕生させることは認められていないが、受精卵の遺伝子改変により遺伝病の予防につながることも期待されている。しかし、ゲノム編集によってできる赤ちゃん、いわゆるデザイナーべビーは親の意図が体に刻み込まれているということになる、それは、倫理的にどうなのかという議論がされている。
以上のように、今回は生命操作について、その技術に期待されていることや、それが予防につながる場合もあること、一方で、それが人間の本来のあり方に反するかもしれない可能性についても学んだ。今研究が進められている技術は、メリットがはるかにリスクを上回るということが確認されるまでは人間に応用されないそうだ。今後もこのような技術の発展に注目していきたい。
A27
活動報告(令和3年度6月10日)
生命論第5回の授業は、外部から講師の先生に来ていただき、「倫理的視点」について学びました。
現代ではよく「QOL」という言葉が言われるようになり、特に重い病気にかかりその後の治療方針などを考えていく上で使われるようになりました。この「QOL」という考え方は、「安楽死」「尊厳死」と深い関わりがあります。
「安楽死」も「尊厳死」も、もう完治する見込みがない、もしくは医療機器によって生きながらえる事が可能であるがそれには大きな苦痛を伴う場合に、患者の最後の選択肢として挙げられるものです。
安楽死とは、致死量の薬品を投与、処方して作為的にその人の人生を終わらせることです。安楽死は患者当人が死を望むときに第三者が死を与えることですので、日本ではその倫理的問題が深刻視され、未だに認められていません。
一方尊厳死とは、延命措置の中止や差し控えを行うことであり、第三者が手を加えて命を終わらせるということではありません。しかし延命措置を止めること、差し控えることはそれすなわちその患者の死を意味するので、倫理的に問題視されています。
終末期における患者がどのような選択をするにせよ、その患者の自己決定ということが重要になってきます。しかしその自己決定というのはどのタイミングで、どのような形式で行われたものをその患者の「自己決定」とするのかが難しいところです。
次回の授業では、この「安楽死」「尊厳死」を法律化するかということについて議論する予定です。みんなの多様な意見が聞けることを楽しみにするとともに、自分の意見も練っていこうと思います。
D33
活動報告(令和3年度5月27日)
活動報告(令和3年度5月20日)
生命論の第3回授業は「遺伝と遺伝子異常疾患」というテーマで、学校の先生による講義が行われました。今日は、その講義について振り返ろうと思います。
さて、皆さんは、「遺伝カウンセラー」というものをご存じでしょうか。これは、遺伝や遺伝子異常疾患についての悩みがある人などを対象とし、それらに対する正しい理解や、心理的・社会的な不安の解消などを目標としてカウンセリングを行う人、またはそれに必要な資格のことを指します。今日の講義は、「子供が染色体異常と診断されたけれど、それはどういうもの?」や「親が遺伝性疾患を持っているが、自分や子供は大丈夫なのだろうか?」などといった、遺伝カウンセリングでよくある質問に回答するための予備知識を知り、持つべき視点について考えよう、ということをテーマに行われました。
私は、こういった内容に関しては、小学生の頃に多少関心があったということもあり、ある程度の理解はしていました。しかしこれに「カウンセリング」の要素が加わると、話はなかなか難しくなります。前回の討論で、「生命倫理には理論だけでは太刀打ちできない」ということは痛感させられましたが、やはり人間の心理が絡むと話がややこしくなるのは避けられないようです。とはいえ、理論を実用化するには必要な過程なのですが。
ともあれ、今回の生命論で得た学びについてまとめておきましょう。
・「遺伝子異常疾患」は、染色体や遺伝子の異常により引き起こされる。
・「遺伝性疾患」とひと口にいっても、遺伝の仕方は一つではない。
・「遺伝性疾患」といっても、必ず遺伝するわけではない。
・「遺伝性疾患が必ず遺伝するわけではない」といっても、それと心理的な不安とは別物であるため、カウンセリングの際はその点も踏まえて対応するべき。
生命論で題材にされることは、理論は分かっていても、現実がそれと完全にはかみ合ってくれないところがかなり多くあり、難しいですがなかなか面白いです。今後も、今回のような講義や、前回のような討論を行いつつ、生命倫理について学びを深めて参りますので、よろしくお願いします。
(B07)