マウスの解剖実習 (3A41あや)

遅くなってすいません。
感想です。


私は、医学部志望だったし、解剖とかはやったことがなかったので、マウスの解剖をやる、と聞いたときはむしろ楽しみでした。もし医学部に入ったら解剖は絶対にあるものだし、これくらい余裕や、とも思っていました。何かの本で、解剖をする時は死んだものは“もの”でしかないと思ってやる、といったことを書いていたので、そう思っていればいいのかなと思っていました。
でも、1ヶ月間マウスを飼育してるとだいぶ考え方も変わりました。
どうみたって、ゲージの中のマウスは触るとあったかいし、よく動くし、よく食べるし、生きています。
そんな生きているものを自分の手で殺し、解剖するというのは想像がつかなくなっていました。
実際に解剖する時、一番緊張したのは、マウスをジエチルエーテルのビンに入れるときです。
だんだん動かなくなっていくのを見て、自分は命を奪っているんだという実感がものすごくして、何かいけないことをしているんじゃないかという気がしました。
でも、逆に不思議なものですね。
自分でお腹にはさみをいれ、臓器を取り出していくと、むしろ、本当に“もの”なんだなぁと思ってしまいました。温かくもなく、動かない。
気持ち悪いとか思うこともなく、ただ“もの”として解剖している自分がいました。
もともと興味はあったし、やるからにはきちんとやりたかった。
別に死んだものを軽くみるつもりは全くありません。
でも、生きている間はただ生きているとしか思わないし、死んでしまうと死んでいるとしか思わない、むしろ命というものを一番実感するのは生と死の境界線なのかなぁと思いました。
最近、家族を家で看取るということが減ったせいか、日本人の死に対する意識がなくなっている、死を考えるコトを避けているといったことをよく聞きます。
それも、死の瞬間に立ち会うことが少なく、生を実感することが少ないことが原因かなぁと思います。
今回の実習では本当に貴重な経験ができたし、考えさせられることが多かったです。