マウスの解剖実習  3C07悠

遅くなってすみません。

僕にとって人生で初めて生きている生き物を解剖した経験でした。もちろんこの授業を選択するにあたって、マウスの解剖をすることは知っていたし、この授業を選択する一因になっていたことも確かです。しかしそのときは単なる興味本位でした。しかし、実際に解剖を通して得たものは、単に知識欲を満たすものや興味を満たすだけのものではありませんでした。そういうことより最も強烈に感じたのが、生と死のことです。
解剖が始まり、マウスを麻酔にかけお腹を開き、体がバラバラになるまで内部をあちこち切って観察し、埋める。僕達がそうやって、いろんなことを学んだその行程の中で、マウスはどこかの一瞬で生を失っているのです。つまり、目の前で、自らの手でマウスを殺してることになるのです。そのことが今になってものすごくひしひしと感じられます。解剖している間は夢中でしたが、落ち着いて考えるともっともっと奥深いものがあると思います。
動物実験は許されるものなのか、生と死はどこに境界があってそれは一体なんなんだという2つの考えが頭の中をよぎります。2つとも簡単に答えはでないでしょう。しかし、とても自分の中で大きな考えるべき問題だと思います。医者になろうと思ってる僕にとって、どちらも避けては通れない問題です。きっとずっとずっといろんな経験をしつつも、考え続けていくのだと思います。
今回の解剖実習は、とても大きな経験になりました。生物の構造を知るというよりも、むしろ、生と死について考えるきっかけになりました。動物実験が許されるものかどうかはわかりません。しかし、やっぱり実際に自分の手で生き物の死を感じるということが、とても影響を僕に与えたし、ビデオなどでは感じることができないでしょう。そのために犠牲になったマウスにはありがたいと思いますが、やっぱり申し訳ないと思います。
今後、生と死と向き合うことや、動物実験をする機会が増えても、今回の解剖実習を忘れず、そのたびに自分のなかでしっかりと考えながら進みたいと思います。