第5回 出生前診断 ~講義編~

遅くなりましたが、生命論第5回の活動報告です。
今回は外部からいらした先生に出生前診断についての授業をしていただきました。



1)先生の身の回りで起こっていること
先生の教え子の同窓会で、子供を産むなら、年齢などもふまえていつまでだろう、という話になったそうです。ちょうど今35歳くらいの方々だそうで、結婚して2人目を産む時期を考えている人、結婚はしたがまだ子供は産んでいない人、そもそも結婚していない人、などなどいらしたそう。その辺りの年齢層の方と話す機会は普段無いので、勉強になりました。


2)出生前診断の登場
近年、第一子出産年齢が遅くなっています。20歳以降は産む年齢が上がるほど先天的な遺伝子異常を持って生まれてくる子供が増えるので、結果的に出生前診断の利用に繋がります。問題になってくるのは、出生前診断をすることで「命の選別につながる」可能性があること。2013年4月から始まった新型出生前診断では、最終的に176人が遺伝子異常確定で、そのうち中絶をしたのが167人、妊娠を継続したのは4人でした。


3)人工妊娠中絶
刑法に、堕胎罪という項目があるので犯罪行為です。しかし、日本医師会の指定する医師が母体保護法14条に基づいて行う堕胎は罰せられません。平成24年の中絶数は、子供ができた人の6人に1人が中絶している件数でした。中絶と出生前診断は無関係だとは言えません。しかし、検査自体を否定することはできません。事前に遺伝子異常を知ることで、生まれてくる子供の為に準備をすることもできるからです。


4)優生思想
優生思想(eugenics:ギリシャ語で「良いタネ」)
  ⇒劣等な市民の誕生を抑制し、優秀な子孫を増やすことにより、単に個人の健康ではなく、社会或いは民族全体の健康をはかるという思想。
19世紀末のヨーロッパを起源とする優勢思想は現在、日本以外の先進国でも取りれられています。子供を産む権利は子供の質を選ぶ権利にまで拡張され、選択的中絶が行われているのが事実です。



~全体の感想~
出生前診断で遺伝子異常が確定的にわかるとは知らず、とてもおどろきました。私自身は同意の上でない妊娠以外の中絶は反対なので、優生思想そのものに顔をしかめたくなるのですが、提唱する人の気持ちが全くわからないわけではありません。そもそも、良いという基準が多数派の決めたエゴだろうと…長くなりそうなのでやめます。要は、生まれてくるはずだった子供の権利がハナから全て奪われるのはおかしいと思うのです。
面白いなあと思ったのは初めの先生の教え子さん達の同窓会の話で、2人目を産むときは2年あけるとか3年は避けるとかいうやつです。子供が二人とも受験だったらすごく大変なんだろうなと、実感は無いのですが思います。でも2年連続で受験も辛くないか、と思わなくもなかったですが…憶測ですね
うまくまとめられませんでしたがこれで終わります。最後に、遅くなってすみませんでした。



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